時は幕末――黒洲藩、山間の村。
藩が密かに幕府への反乱を目論み、 村で武器を製造していたある夜、運命が狂う。
幕府隠密の急襲により村は炎に包まれ、 村人たちは惨殺された。
主人公は片割れとともに研師である老女に助けられ、
人知れぬ隠れ里へと身を寄せることになる。
そこで彼らは、二人一組の“隠し刀”として育てられていく。
時は経ち、1853年。
突如来航した米国の黒船が開国を迫り、日本中が鳴動する。
黒洲藩主は倒幕の大義を得るべく、 幕府と米国が交わした密約の証拠を掴むよう、隠し刀に命じた。
しかし作戦は失敗。
主人公を逃すため黒船に留まった片割れは行方知れずとなる。
里に生還した主人公は、片割れがまだ生きていると感じていた。
黒船の件で里を嗅ぎつけた幕府隠密に襲われるなか、 主人公は片割れを探すために脱藩を決意。
浪人となり、新たな旅路へと踏み出す。
その舞台は横浜、江戸を経て、陰謀渦巻く京都へと──。
片割れを探し求めるなか、 主人公はさまざまな出会いと因縁に巻き込まれながら、
夜明けを迎える日本の歴史を創っていく。
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KEYWORD
“隠し刀”
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黒洲藩は幕府への対抗手段として特殊な技能を持つ者を極秘裏に育てていた。それが「隠し刀」である。
「隠し刀」は、研師(とぎし)と呼ばれる指導者によって、二人一組で育てられる。
強い因縁で結ばれた二人は「別に動けば自在に攪乱し、一つに結び付けば大きな力となる」という。
侍として武家作法や武芸はもちろん、諜報・暗殺・工作を行うための忍術も習得しており、また決まった名を持たず、あらゆる身分、職業に潜入できるよう訓練されていた。
HISTORY
歴史を探訪
本作の舞台は、徳川幕府による治世が始まってから
300年を経た幕末期の日本。
名もなき浪人として、この時代に渦巻く
戦乱と政変のなか、己の道を切り開け。
1853年
黒船来航
蒸気船を中心とするアメリカ海軍の艦隊が日本に到着。ペリー提督が日本の開国を実現する条約の締結を徳川幕府に要求する。
1860年
桜田門外の変
日本から外国勢力の排斥を求める倒幕派が、江戸城の門のひとつである桜田門の外で井伊直弼一行を襲撃。大老・井伊直弼が暗殺される。
1864年
禁門の変
久坂玄瑞率いる長州軍が京都御所付近で幕府軍と衝突。両軍が大砲を投入する戦闘が市街地で繰り広げられる。その結果、京都は炎に包まれた。
1867年
大政奉還
15代将軍・徳川慶喜が政権を天皇に返上すると発表。これにより、200年以上にわたって日本を統治してきた徳川幕府が終焉を迎える。
1868年
鳥羽・伏見の戦い
天皇を頂点とする新政府軍と旧幕府軍が京都の鳥羽・伏見で衝突。その後1年半にわたって日本各地で繰り広げられる内戦の火蓋が切られた。
To Be Continued...
幕末の英雄たちとともに、
新たなる歴史を刻め